2022.09.22
テレワーク移住の落とし穴。住環境と物件を重視しすぎた夫婦を襲った「想定外」
リージョナルキャリア岡山のコンサルタント、瀬川です。先日、約6年ぶりにビジネスバックを新調しました。
バッグやスーツ、シューズなどビジネスアイテムを新調すると、出社や客先への訪問のテンションも上がりますね。
やっぱり、パリッとしたモノを身に纏うって大事だなぁ~と実感します。在宅勤務中心ということもあり引きこもりがちになっていましたが、気候的にもずいぶん涼しくなりましたので、活動量を増やしていきたいと思います(笑)
さてさて、以前このブログで「在宅勤務のデメリットやリスク」について取り上げさせて頂きましたが(こちら)、今回はその派生といいますか、最近転職支援をさせて頂いたお二人の女性がまったく同じように陥ってしまった想定外のケースについてのお話です。
ご承知のとおり、新型コロナウイルスの感染拡大で在宅勤務が普及し、フルリモート勤務が可能な方の中には、それであれば東京にいる理由はない、ということで、地元へのUターンや地方移住を検討される方も増えました。「リモート移住」、「テレワーク移住」と呼ばれるものですね。
最近転職支援をさせて頂いたお二人の女性は、どちらもご主人がフルリモート勤務となったことで、お一人はご主人の地元へのUターン。もうお一人はご主人の希望で地方移住を決断されました。
そしてそれぞれ地元近くと移住の地で中古の戸建住宅を購入されたわけですが、その場所というのが、市街地に出るまでに公共交通機関を乗り継がないといけなかったり、結構不便な場所なんです。。。
おそらく、ご主人は通勤もなく働く場所を問いませんので、"利便性"よりも"良い物件"を優先して住宅を購入されたものと思います。
ところが、ここに"落とし穴"が・・・。
子どもも保育園に預けられるようになり、奥様(支援させて頂いた女性)が移住の地で再就職を検討した際にご本人にとって想定外のことが起こります。
それはズバリ、「通える会社がない」です。そんな馬鹿な・・・と思われるかもしれませんが、本当の話です。
もちろん、その方の経験や希望によって選択肢は変わってきますが、支援をさせて頂いた方はお二方とも本社バックオフィス系の業務経験をお持ちで、これまでの経験を活かしてさらに専門性を深めていきたいとのご希望がありました。
市街地であれば経験や希望にマッチする求人があったのですが、公共交通機関を利用すると通勤時間が1時間程度かかってしまい、仕事を終えて帰宅をすると19:00近くになってしまうため難しいということだったのです。
※Uターンや移住はご主人が決めたことなので、奥様がその選択肢を取れるようにサポートしてくださいよ!とご主人に言いたいところです。。。
また、地方には製造業が多いこともあり、市街地だけでなく広域に企業が点在しているのですが、その場合には基本的にはマイカー通勤となります。
しかし、お二方ともに免許はお持ちなものの、ペーパードライバーで車の運転は不可・・・。これまで東京でお住まいだった方には多いですよね。
"良い物件"を優先して"利便性"を犠牲にしたことで、それが奥様の再就職・転職活動に大きな影響を与えてしまったのです。
結果的には、通勤が可能で希望に沿う求人を1社ずつご紹介ができ、無事に転職を支援できたのですが、正直なところ、その企業とのご縁がなかったら次のご紹介が難しかったと思います。。。
地方転職では、前提として企業数・求人数が限られることもあるため、「どこに住むか」は非常に重要な要素となります。
都市部での生活の反動からか、自然豊かな環境や広い間取りの物件に目が向きがちかもしれませんが、やはり、少し先を見据え、再就職・転職を考えた時にどうなのか、また、現在フルリモート勤務だという場合でも、今後もし転職するような状況になったらどうするのか、その点も考慮して住まい探しをして頂くのが良いのではないかと思います。