2017.12.04
地方転職の課題<岡山の転職・キャリアコラム2017年12月号>
今年最後は、U・Iターン転職の希望者を採用するための企業側の取り組みについて書かせていただきます。
1. 500万円の壁
最近では、企業側が採用活動を行う上で様々な工夫をされ、転職希望者に提示される処遇もひと昔前よりかなり改善されていると感じます。しかし求人倍率が高止まりの現在の環境下では採用は厳しくなる一方で、せっかくの工夫も、なかなか功を奏しないことも多くあります。私たちがサポートする転職希望者の平均は、年齢が30代半ばで、現年収は約650万円ですが、採用に至らなかったケースを分析すると、提示される想定年収が500万円を切っていることが多くあります。東京と広島・岡山・福岡との最低賃金の差である15~20%(年収650万円で100~130万円)程度の年収差よりも大幅にそれを下回ってしまうと、転職希望者もある程度の年収減少を覚悟していたとはいえ、やはり受け入れ難いものとなるようです。
※最低賃金(2017年10月発効) 東京:958円、広島:818円、岡山:781円、福岡:789円
2. 地域格差の縮小
以前の常識では、地方で働くことは東京などの大都市圏に比べて給与水準が低く、仕事の内容も異なる、というものでした。そのため里帰りせざるを得ない事情がある人は、収入なり、職務内容なり、何かをあきらめて地方にUターン転職することが当たり前になっていました。ところが現在では、地方勤務でありながら、大都市圏と全く同じ処遇を提示する企業や、ベンチャーであっても非常に収益性の高い事業を立ち上げ、給与水準が高い企業などが出てきています。これらのような、従来当たり前にあった"地域による待遇格差"を適用しない企業の出現によって、地方における採用競争は新たな局面に突入しており、またITの発達等で都市圏と地方のビジネスレベルの格差はさらに縮まっていくことでしょう。弊社では今後も、優秀なU・Iターン人材を採用するため、皆さまにより良いご提案、お手伝いをさせていただければと願っております。来年もどうぞ、よろしくお願いいたします。
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