2022.12.09
サッカーW杯日本代表に見る「最高のチーム」をつくるマネジメントの在り方
リージョナルキャリア岡山のコンサルタント、瀬川です。ワールドカップでの戦いを終えたサッカー日本代表がカタールから帰国しましたね。
残念ながら初の8強入りは叶いませんでしたが、ワールドカップで優勝経験のある世界トップクラスの強豪、ドイツそしてスペインに勝利し、まさに「新時代」を感じる素晴らしい戦いでした。感動を、そして寝不足をありがとう!
私自身はサッカーは代表戦ぐらいしか見ませんので、サッカー自体が好き、ということではなく、日の丸を背負った戦いが好き、なわけですが、特に今回のワールドカップ日本代表はこれまでの代表チームとは異なり、チームの雰囲気が良さそうだな、一体感があるな、と感じていました。
現に、長友選手も「これまでの日本代表の中でも最高の一体感がある」と述べていましたし、森保監督と吉田主将の帰国会見での発言や雰囲気からもそれを感じ取ることができます。
吉田主将が涙ながらに「間違いなく一番尊敬できる監督」と述べたように、選手たちは森保監督のことを本当に尊敬、そして信頼していたのだと思いますし、森保監督と吉田主将の一体感こそが、チームの一体感に繋がっていたのだと感じます。
リーダーシップ論は様々ですが、森保監督を思い浮かべながら、『Googleが最高のマネジャーに求める10の資質』を見てみると、非常にしっくりきます。
1. 良いコーチである
素晴らしいマネージャーは、素晴らしい業績を挙げるだけの人ではない。自らの時間とエネルギーを、部下らの指導に注ぐ人だ。チームの成長のため、ベストプラクティスに関する情報も共有する。2. マイクロマネジメントをせず、チームに力を与える
マイクロマネジメントは、力不十分のマネージャーが犯す重大な失敗の一つだ。チームには自由が必要であり、マネージャーには柔軟性が必要だ。重要なのは、チームに力を与えることだ。3. チームに"受け入れる"環境を作る、部下の成功と健康に気を配る
チームを大切にし、目標達成に必要な存在であると自覚してもらうことが重要だ。誰でも質問ができ、何かを試したり、新しいアイデアを提案したりできる環境を作る必要がある。4. 生産的であり、結果を重視する
重要なのは結果だが、チームの誰もが目標を達成できる文化を作り出す必要がある。また、マネージャーはチームに対し、自らが期待する結果を導き出すための道筋を示す必要がある。5. コミュニケーションを取ることに長けている─人の話を聞き、情報を共有する
コミュニケーションを取ることができないために、失敗するマネージャーはあまりにも多い。コミュニケーションはトップダウンで行うものでも、一方向で行うものでもない。聞き上手であることが不可欠だ。6. 部下のキャリア形成を支援する、業績について話し合う
マネージャーは、チームが自分のために何をしてくれるかではなく、自分が部下たちのために何をできるかということを重視すべきだ。そして、自社の目標達成のために、いかにチームと協力していくかを考えるべきだ。
また、キャリア形成はチームのメンバーに不可欠なものだ。目標達成に必要なツールを提供する必要がある。(前向きで建設的な)フィードバックが非常に重要だ。そして、フィードバックは適切に行う必要がある。7. チームに関する明確なビジョンと戦略がある
明確なビジョンと戦略を持たないマネージャーの下で、チームは目標を達成できるだろうか?目標の実現は、マネージャーがそれに向けての基本的な姿勢を示し、チームの基礎固め、方向性を示すことから始まる。8. チームに助言できるだけの技術的スキルを持つ
マネージャーは技術的な専門知識を持っていることで、より良い結果の実現を支援できる。さらに、チーム内での信頼を得ることができる。9. 全社と協力する
マネージャーは社内の全てのチームと協力できる人でなくてはならない。あるマネージャーには社内の別のグループにとって役立つ専門知識を持ち、別のグループには、そのマネージャーにとって有益なスキルがある。
全ての従業員がより多くを共有すれば、組織全体が向上する。協力は素晴らしい相乗効果をもたらすものだ。10. 意思決定力がある
分析は有用なものだ。そして、戦略は重要だ。シナリオテストは重視すべき点を明らかにしてくれる。だが、何より大切なのは、マネージャーが意思決定力を持つことだ。(引用-Forbes JAPAN)
改めてスポーツの素晴らしさ、そして組織とは、リーダーとは、マネージャーとはどうあるべきなのかを考えさせられるワールドカップでした。