2022.09.09
中国銀行が全国初の取り組み-外部コンサルタント招聘による新会社「Cキューブ・コンサルティング」を設立
リージョナルキャリア岡山のコンサルタント、瀬川です。今回は、弊社取引先である株式会社中国銀行の動向についてご紹介したいと思います。
持株会社体制に向け、新会社を続々設立
2022年10月3日に持株会社体制(ちゅうぎんフィナンシャルグループ)に移行する中国銀行ですが、大きく変化する経営環境や市場のニーズに合わせる形で、「非金融分野」のサービスメニューを拡充させています。
今年4月には事業承継に取り組む企業やスタートアップなどへの支援を行う投資専門子会社、「株式会社ちゅうぎんキャピタルパートナーズ」を設立。
また5月には、人材紹介事業を行う「株式会社ちゅうぎんヒューマンイノベーションズ」を設立し、さらに今月1日には地域企業や自治体のデジタル化(DX)や脱炭素化(SX)におけるコンサルティングを行う「株式会社Cキューブ・コンサルティング」を設立しています。
怒涛の新会社設立ラッシュに、グループ一体となって地域顧客の課題解決や地域貢献にコミットしていきたいという強い意志と覚悟を感じます。
特に、Cキューブ・コンサルティング社においては、社長としてPwCコンサルティング合同会社でスマート農業や金融などのアドバイザリーに携わってきた西原立氏を招聘。
銀行が外部のコンサルタントを招いて会社を設立するのは、全国で初めての取り組みとなります。
<参考>中国銀行ニュースリリース
株式会社ちゅうぎんキャピタルパートナーズの設立について
https://www.chugin.co.jp/assets/media/2022/04/220401_1.pdf?09acf69e305302e8172dd33b2516c773
株式会社ちゅうぎんヒューマンイノベーションズの設立について
https://www.chugin.co.jp/assets/media/2022/05/220513_10.pdf?76c2a04e41c80a82d5b53ee989299ecb
株式会社Cキューブ・コンサルティングの設立について
https://www.chugin.co.jp/assets/media/2022/09/220901_4.pdf?55151d84745924836a1532af5c9d6502
経営陣やプロフェッショナルによる"本気"のDXを支援
今年2月に帝国データバンク岡山支店が行った『岡山県 DX推進に関する企業の意識調査』によると、「(DXという)言葉の意味を理解して取り組んでいる」と回答した割合は12.3%程度にとどまり、また、取り組む上での課題として、「対応できる人材がいない」と回答した割合が6割近くにも上っています。(参照)
DXに取り組まないといけないという問題意識を持ちつつも、推進できる人が社内にいないため手つかずになっている中小企業が相当あるということなのでしょう。
それから、この調査でおもしろいところは、あえて"言葉の意味を理解して"という聞き方をしている点です。
いろいろなところで言われていますが、やはりそれだけDXの定義、捉え方に差があるということかと思います。
この点で言うと、最近私がすごく納得したのは、ファーストリテイリング社でCIO(最高情報責任者)をされていた岡田章二氏が仰っていたDXについての考え方です。
皆さんDXと言いますが、重要なのは変革、改革をするということ。その手段としてデジタルでできることが広がってきたので、改革レベルも高めなくてはいけないと思います。DX、改革の取り組みは経営幹部の仕事であり、日常の仕事です。そういうマインドを持つことが大切です。
岡田氏が仰るように、DXは目的ではなく手段にすぎません。重要なことは成長を続けるために変革・改革に取り組み続けるということ。
そう考えると、DX推進のカギとなるのは、変革・改革のマインドを経営幹部がどれだけ持てるか、あるいは、Cキューブ・コンサルティング社のようなプロフェッショナルがどれだけマインドを醸成できるか、ということなのかもしれません。
「5年後に30億円の売上目標を掲げている」という同社の今後の取り組みに大注目です!
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