2022.11.13
経験者採用面接における「その企業でなくてはならない理由」を見つける方法
リージョナルキャリア岡山のコンサルタント、瀬川です。
転職支援をさせて頂く中で、企業の面接を受ける方に対して面接対策(面接トレーニング)をさせて頂くことがありますが、その中で、多くの方がお困りになるのが『志望理由』、特に、『その企業でなければならない理由』です。
自分なりに考えた志望理由を面接官に伝えると、「なるほど。よくわかりました。でも、それは当社じゃなくても良くないですか?」なんて言われた経験がある方もいらっしゃるかもしれません。
「選ぶ」選考の悪しき"癖"
実際、困ってしまうのはよくわかります。その企業でなければダメな理由なんて、なかなか簡単には見つからないものだと思いますし、そんな"強気な"ことをおっしゃる企業(面接官)は、いまだに自分たちが「選ぶ側」というスタンスで面接を行っているのかもしれません。
私たちも、企業との関わりの中で、「そんな面接をしていてはダメですよ、選ぶ側ではなく選ばれる側なんですよ」という話はよくするのですが、それでもこのような企業がまだまだたくさんあるのが現実です。特に、地方の中堅~大手どころの企業にありがちです。
私が思うに、おそらく新卒採用面接の"癖"の部分が大きいのではないかと思っています。
地方の中堅~大手どころの企業は新卒採用においてはそれなりの母集団形成ができて、これまでは「選ぶ」選考を当たり前にやってきました。(ここ最近はそれも状況が変わってきましたが)
そのため、学生に対してそんな強気な質問を"当たり前に"していました。その当たり前が抜けきらず、中途採用の面接においても、同じような面接をしてしまっているのです。。。
また、まだまだ多くの企業が「腰を据えて長く働いてほしい(すぐに辞めないでほしい)」と思っており、「仕事ができそうか」と同じぐらい「長く働いてくれそうか」を重視するあまり、それを判断する材料として、「当社でなくてはならない理由」を聞いてしまうわけです。
好意を持って調べ尽くす
こうしたスタンスの企業が多いことは残念だなと思いますが、それでも、もし志望度が高い企業の面接の機会を得たのであれば、ここはグッと堪えて、面接に向かうスタンスとして、意図的にその企業のことを好きになる(ように努力する)ことがとても大事です。
その方法として、企業のホームページや発信している情報はもちろん、新聞・雑誌・ネットから得られる情報、業界や競合についての情報など、とにかくその企業について好意を持って調べ尽くしてみてください。
もし可能であれば、『その企業の商品やサービスに実際に触れてみる』ということも効果的です。
もちろん業種によっては難しいのですが、例えば食品メーカーの選考を受けるにもかかわらず、その企業の商品を口にしたことがないなどもってのほかですし、店舗やショールームがあれば足を運び、最新の情報を仕入れるべきです。
それだけ熱心にやっても、「その企業でなければならない理由」を言語化できなかもしれません。ただ、それだけ熱心にやれば、その熱意は面接官に伝わるものです。
もちろん我々もできる限りの情報をご提供していますが、ご自身も、待ちのスタンスではなく「好きになって自ら調べ尽くす」というスタンスを大事にしてもらいたいと思います。