2021.09.24
岡山・倉敷が誇る地場産業「帆布」~60年の時を経て感じる職人の息吹
私の実家の横には小さな平屋があり、以前は人に貸していたのですが、今は老朽化にともなって物置として使っています。毎年毎年、台風シーズンになると瓦が飛んだり、場合によっては倒壊するのではないかとビクビクしていたのですが、両親もようやく重い腰を上げ、中に置いている物を整理・処分し解体することを決めたようです。私もその作業を手伝っているのですが、荷物を整理する中で、先日おもしろいものが出てきました。
それがこちら。父が子どもの頃に所属していたボーイスカウトで使用していたリュックサックで、1959年に琵琶湖畔で行われた「日本ジャンボリー」のものでした。
YouTubeにはなんとそのときの映像が!
今から60年以上も前の代物なのでさすがに汚れがひどく、洗濯中(たわしでこすったらタグが裂けてリュックから取れてしまいました。。。)ですが、キャンプ好きの私にとってはこのカラーや帆布素材、雰囲気はグっときます。もう少しキレイな状態にして、取れてしまったタグも縫い付けてキャンプ用品入れとして使いたいと思います。
しかし、帆布ってすごいですよね。汚れてはいますが、生地の強度はそのままって感じです。ハードに使ってもヘタらないところがキャンプとの相性も抜群。そんな帆布ですが、岡山が誇る地場産業だということをご存知でしょうか。岡山県倉敷市は帆布の一大生産地で、国産の帆布の70%もの生産量を占めています。その中でも半数以上の生地を織っているのが、明治21年(1888年)創業の老舗、株式会社タケヤリです。
http://www.takeyari-tex.co.jp/
"日本の山岳文化黎明期を支えた登山用リュック、職人の工具入れに始まり
産業資材としては、とび箱、体育館マット、帆船、トラックの幌、ベルトコンベアなどの生地を織り
日本の歴史と人々の生活と寄り添い現在に至ります。"
(引用-タケヤリ公式HP)
もしかすると、このリュックの生地も当時のタケヤリの職人の手によって紡がれたものなのではと思うと、ちょっと感動です。いや、本当にその可能性が高いのではないでしょうか。今度、タケヤリ社に持ち込んで聞いてみようかな。。。(笑)
来週末に計画しているキャンプでこのリュックを使用できるといいのですが、台風16号の進路が逸れてくれることを願うばかりです。最悪、直撃となった場合でも、ウチの物置が倒壊せず、なんとか持ちこたえてほしいところです。。。