株式会社三井E＆Sマシナリー
板東宏文さん（仮名・総務） 27歳

“広報・PR”の経験を活かせる“総務職”で自分の可能性が広がった。

前職ではイベントの企画運営・プロモーションなどを手掛けていた板東さん。やりがいは大きい一方、仕事は非常に忙しく、休日出勤も常態化していた。『もう少しメリハリのある生活をしたい』という想いから転職活動をはじめ、出会ったのは大手グループ企業の総務職。畑違いと思われたものの、そこで求められたのは前職の広報経験だった。

「新たな経験」「メリハリのある生活」「給与」といった希望も叶え、「職種名だけで決めつけていては、今回のような出会いはありませんでした」と振り返る板東さんの転職活動を紹介する。

※本記事の内容は、2019年10月取材時点の情報に基づき構成しています。

過去の 転職回数: 0回
活動期間: エントリーから内定まで46日間

転職前

業種: 各種広告物の製作、イベント企画・運営会社
職種: 営業企画
業務内容: ショッピングモールのプロモーション担当。民間企業への広告営業と自治体案件のプロポーザル獲得提案。

転職後

業種: 製造業
職種: 総務
業務内容: 総務全般および広報・PR、イベントの企画運営など

仕事のヤリガイは大きかったものの、「メリハリのある生活」を望み、転職活動を開始。

現在のお仕事はどんな内容ですか？

三井E＆Sマシナリーは、2018年4月に旧三井造船が持株会社化したことに伴って、旧三井造船の事業部とアフターサービス部門の子会社を統合して、独立した会社として設立されました。三井E＆Sグループの中核に位置付けられる会社です。

私は玉野機械工場の総務として入社しました。その名の通り総務全般を担う部署なのですが、幅広い人に会社を知ってもらうための広報・PR、イベントの企画運営などもウェイトが非常に高い仕事です。

入社前のご経歴を教えてください。

新卒で広報物の制作や、イベントの企画運営を行う企業に就職しました。最初の3年間は、ショッピングモールのプロモーション担当として、オープニングセレモニーやオープン後のイベント企画に携わりました。その後もモールに常駐し、日々のプロモーション準備やイベントの企画立案に取り組み、集客や認知度向上のための施策を行いました。

その後部署が変わり、2年間、民間企業への広告営業や自治体案件のプロポーザル獲得のための企画書作成や、獲得案件の推進を担当していました。

転職のきっかけは？

「自分の時間がなかった」というのが一番の理由です。自治体から請け負ったプロモーション業務では、東京での展示販売イベントや海外でのテストマーケティングを行うなど、非常にやりがいを感じる仕事でしたが、一方でイベントの実施は主に週末ですし、また休日であってもさまざまな調整事や打ち合わせなどもあり、ゆっくり休む時間がありませんでした。

もう少し、メリハリのある生活をしたいという想いが徐々に強くなり、働き方を見直したいと考えるようになりました。

転職活動はどのように進めましたか？

自治体から仕事を請け負っていたこともあり、途中で投げ出すわけにはいきませんでしたので、退職する時期は決めていました。しかし、仕事と転職活動の両立が難しく、また、しっかり考えて動きたかったため、前職を退職してから本格的に転職活動を行いました。

とはいえ、在職中から大手の転職サイトには登録をして、情報収集は行っていました。しかし、希望していた地元岡山の企業の情報は少なく、紹介された求人は「働き方を見直したい」という目的には合わないものが多い状況でした。そこで、地元の求人情報に強そうな紹介会社を探して、リージョナルキャリア岡山にたどり着きました。

今の会社に決めたポイントは？

前職での経験がほぼそのまま活かせること、さらに総務として新たな経験を積むことができる点です。転職にあたっては、人それぞれに優先するポイントがあると思います。私の場合は、「前職の経験が活かせる」「スキルアップ、新たな経験が積める」「休日がしっかり取れる」「給与」などが重要でした。

もちろん、これらをすべて満たす会社を見つけることは難しいと思っていました。しかし本当に運よく、すべてを満たせる企業に出会うことができました。こんなに規模の大きな会社に採用されるとは思っていなかったので、転職しない理由がないと思いました（笑）。

強いて言えば、実家から職場までの距離が遠いことがネックでしたがが、今回の転職を機に一人暮らしを始め、それも解決しました。

私生活の充実はもちろん、キャリアの可能性も広がった。

転職していかがですか？

まだ本当にこれからなのですが、広報・PRの面において、短期的な目標と中長期的な目標についてしっかりと戦略を立て、計画的に取り組んでいきたいです。短期的な目標で言えば、自社ホームページの開設や、採用向けの会社案内の作成をしていきたいと思っています。また中長期的には、県内外の小学生に向けて工場見学などを積極的に実施し、玉野に世界を舞台に事業展開をする会社があることを、多くの人に知ってもらいたいです。

会社規模や業種から「堅い会社」と思われるかもしれませんが、実際には新しい会社ですし、中途入社の方も多く、古い考えにとらわれない環境で、忌憚なく意見を言えます。積極的にアイデアを出し、新しい取り組みをしていきたいと思っています。

転職して良かったと思うことは？

これまでとは立場が変わったことで、やりがいが変わったことです。前職は仕事を受ける側で、基本的には課題がはっきりしており、その課題を解決するための手段を考える仕事でした。しかし、現職では、会社がより良くなるために何をすべきか、課題が何なのか、そこから考えていく必要があります。「考える」ということで言えば同じですが、視点が違います。

また、前職はやはり自分自身が発注側の人間ではないため、実際には得られる情報やできることも限られていました。しかし現職では、自分自身が“中の人間”ですので、クリエイティブなアプローチができます。難しさもあるのですが、非常にやりがいを感じています。

困っていることや課題はありますか？

前職では、社外の人とコミュニケーションを取ることが多かったのですが、現職では社内の人との関わりが圧倒的に多く、社内でのコミュニケーションが非常に大切です。

仕事を円滑に進めるには、どの部署がどんな仕事をしているのか、どんな人が仕事をしているのかなど、会社全体のことを把握しておかなければなりません。そのため、貪欲に情報を取りにいく必要があります。大変というよりも、早くそれに慣れないといけないなと思っています。

生活面の変化はありましたか？

転職を機に、一人暮らしを始めたのでプライベートは変化しましたね。休日もしっかり休めるので、メリハリのある生活を送っています。

私は学生時代から弓道を続けており、今も道場に通っています。前職ではイベントの関係で大会に出場できないことがたびたびありましたが、現職ではそのようなこともなく、弓道に打ち込むことができています。

入社と同時に有給休暇が比例付与されますし、有給休暇も取りやすい環境です。

これから転職を考えている方にアドバイスをお願いします

あまり職種名にとらわれない方が良いように思います。私が在籍している「総務」でも、現職の総務では広報・PRを含んでいますが、おそらくそうでない企業の方が多いのではないでしょうか。

同じ職種でも会社によって職務内容は大きく異なるので、職種名にとらわれず、職務内容がどのようなもので、どのような適性や能力があればフィットするのかをしっかり見てみると、意外と自分でもできそうと思えるものがあるのではないかと思います。

転職成功者インタビュー