2021.09.17
「キャリアチェンジ」を考える上で必ず押さえておくべき2つのポイント
転職相談をお受けし、仕事についてのご希望を伺った際に、「異なる業界で新しいことに挑戦してみたい」「今の仕事は自分には向いていないと感じる」といった理由から、これまでとは異なる業界、あるいは職種に就きたいと仰る方も少なくありません。
私たちはこのことを「キャリアチェンジ」と言いますが、中途採用を行う企業の多くは実務経験を重視する傾向が強いため、キャリアチェンジは簡単なことではありません。第二新卒やキャリアの浅い若手人材であれば、実務経験よりも潜在能力(ポテンシャル)に期待をするという企業もありますが、30代ともなると、ポテンシャルに期待して、というケースは稀です。
簡単ではないキャリアチェンジですが、それでも実現しようとするときに、重要なポイントが2つあります。
まず第一に、これまでとは異なる仕事とは、「どんな業界の」「どんな仕事なのか」を可能な限り明確にすることです。「これまでとは異なる"何かの"仕事」では話になりません。
このように言うと、「今の業界・今の会社しか経験がないため、他にどんな仕事があるのかがよくわからない」と仰る方もいらっしゃいます。確かに、実際に経験する以上に仕事を理解できる方法はないかもしれませんが、例えば今働いている職場内だけでも、様々な仕事をしている方がいらっしゃるはずです。また、異なる業界で異なる仕事をしているご友人、お知り合いはいらっしゃらないでしょうか?企業のホームページや求人情報・先輩社員情報などから業界や仕事の基本的な情報を得ることも可能です。
その気になれば、たとえ経験をしなくても、一定の理解を深めることができるでしょう。それらのできる限りの情報収集をせず、希望する業界や仕事がある程度でも明確になっていない段階では、キャリアチェンジは難しいと言わざるを得ません。
それから、情報収集をした結果、希望する業界や仕事が明確になった場合、「なぜ興味を持っているのか」「なぜチャレンジしたいのか」を掘り下げ、自分の中で腹落ちさせることが重要です。そして、面接官を納得させられるレベルまで、「なぜ」を言語化することです。
企業側の立場からすると、本来であれば実務経験を重視する採用において、未経験者を選考・採用する理由はほぼありません。その業界・会社・仕事について他の人を圧倒する突き抜けた興味や意欲、情熱がなければ話が前に進むことはありませんし、仮にそれがあったとしても、面接に進むことさえ簡単でないのがキャリアチェンジです。