転職成功者インタビュー

倉敷化工株式会社
林誠一郎さん(仮名・機械設計) 30歳

妻の地元へIターン転職。妻の笑顔が何より嬉しい。

林さんは神奈川から岡山へのIターン転職に成功したリージョナルヒーローだ。岡山は奥さんの地元。子どもの誕生を機に、地方転職を真剣に考えるようになった。「岡山に帰りたい」という奥さんの願いもあるが、林さん自身も都会の子育てに違和感があり、転職を決意した。また一方で、岡山に自分にマッチした仕事があるのかという不安もあった。林さんが勤めていた会社は、自動車メーカー。誰もがうらやむ大企業だったが、マネジメント業務が増え、本当に自身の技術力が高まっているのか疑問に感じていた。エンジニアとしてレベルアップしていくために、開発業務により携わることのできる環境も求めた。今回の転職でエンジニアとしてのやりがいを手にし、奥さんには明るい笑顔が戻ったという。「今回の転職で、仕事も家庭も、いい方向にむかっていると思う」と話す林さんに、詳しいお話をうかがってみた。(※本記事の内容は、2014年10月取材時点の情報に基づき構成しています)

過去の
転職回数
1回
活動期間
エントリーから内定まで60日間

転職前

業種
大手自動車メーカー
職種
自動車・輸送機器関連 制御設計
業務内容
ハイブリッド車におけるパワートレイン領域の制御設計。リーダーとしてプロジェクトの管理、後輩育成を行っていました。

転職後

業種
産業用設備メーカー
職種
精密・計測・医療機器関連 機械・機構設計
業務内容
主に半導体製造工場で使用される精密除振台の開発業務。主に制御設計と出荷前の製品のテスト、調整業務を行っています。

エンジニアとして、このままでいいのか?

現在のお仕事はどんな内容ですか?

半導体製造工場などで使用される精密除振台の開発を担当しています。コントローラーを動かす制御ソフトの開発や出荷前の製品テスト、新商品のソフト開発などに取り組んでいます。

入社前のご経歴を教えてください。

自動車メーカーで、主に制御ソフトの開発に携わっていました。モーターの制御ソフトの開発や実験、ハイブリッド車のパワートレイン領域の制御開発を担当していました。役職にはついていませんでしたが、プロジェクト管理を任され、若いスタッフのフォローや海外スタッフの教育も担当していました。

転職のきっかけは?

子どもが生まれたことがきっかけでした。私の出身は兵庫ですが、岡山の短大に進学し、妻と出会いました。妻はもともと「岡山を出たくない」と言っていたのですが、私が神奈川で就職し、26歳で結婚した時から一緒に神奈川に住むことになりました。友達も親戚もいない神奈川での生活は非常に心細かったようで、子どもが生まれ、子育てが始まると、さらに不安が増したようでした。出産のために里帰りしている間に岡山の良さを再確認したこともあり「岡山で暮らしたい」と言うようになりました。当時は仕事も忙しく具体的な行動には移りませんでしたが、そのころから岡山での生活を意識するようになりました。また仕事面では徐々にプロジェクトの管理業務が増え、エンジニアとして技術力が高まっているとは言えない状況と感じていました。エンジニアとしてこれからも生きていく事を考えたときに、30代前半は現場で技術力を高めた方がいいと思っていましたので、当時の状況には非常に危機感を感じていました。「エンジニアとして成長しなくては」そんな思いも転職を後押ししたと思います。

転職活動はどのように進めましたか?

最初は、大手の転職サイトに登録しました。しかし、届いたオファーは派遣社員のような働き方のものが多く、岡山に定住したい自分には適していないと感じました。同サイトのコンサルタントの方とも面談もしましたが「どんどん受けましょう。」と言われるだけで、あまり噛み合いませんでした。転職活動に手詰まり感を感じているとき、たまたま見つけたのがリージョナルキャリア岡山でした。この「リージョナルヒーロー」も見まして、「ここでダメなら諦めるか」と思い、エントリーしました。すると間もなく、今の会社を紹介してもらうことができました。

今の会社に決めたポイントは?

産業用機械に馴染みがなかったため、最初はイメージがつきませんでした。しかし、製品開発に対し、より幅広く、かつ主体的に取り組めるという点に魅力を感じていました。また担当のコンサルタントの方から残業の規制に取り組んでいることや、女性の活用に力を注いでいることなど、Web上には載っていない会社情報を教えていただき、非常に誠実な会社という印象を持ちました。意思決定する上でこういった情報を事前にいただけたことも大きかったと思います。会社は、妻の実家から車で15分ほどの場所にあり、給与も私の希望におおむね合致していましたし、面接の中で「できないことは、入社してから努力してくれたらいい」と意欲を買っていただいたことが最終的な決め手になりました。

妻がハッピーになれば、自分もハッピーになれる。

転職していかがでしたか?

ストレスなく楽しく働いています。まず、配属部署の方々があたたかく受け入れてくれて安心しました。自分が知らないことについては丁寧に教えてくれます。逆に自分の得意な分野については任せてくれるので、働きやすいです。ただ、仕事自体は忙しいです(笑)。様々なテーマをいただいていますが、それは自分を認めてもらえている証だと思い、やりがいを感じています。

生活面の変化はいかがですか?

妻の笑顔が増えましたね(笑)。岡山での生活が嬉しいようで私に感謝してくれています。両親のサポートがあるので私自身も楽になりましたよ。神奈川にいるときは、私も妻もついイライラしてしまうことがありましたが、今はそれがないですからね。仕事から帰った時に妻が明るいと私の気分も明るくなります。兵庫の私の実家にも車で2時間ほどの距離ですので、神奈川に住んでいた時より、帰る回数が増えました。私の両親は最初「せっかく大きな会社に入ったのに」と転職に反対していたんですが、今は孫に会える回数が増え、喜んでいるようです。私自身もこちらに来てから実務がたくさんできるようになり、より充実感を感じています。どんどんスキルを高めていきたいですね。それから、通勤が楽になりました。前は電車で1時間かかっていましたので帰宅もかなり遅かったのですが、今は20時には帰宅できています。また毎週金曜日はノー残業デーを取り入れており、17時半に帰宅できるので妻も喜んでいます。休日の過ごし方も変わりました。神奈川では妻との買い物で終わっていましたが、今は平日に妻が両親と買い物に行くことができるので、休日は妻と家を建てる準備や自分の資格の勉強に使うことができています。

困っていることや課題はありますか?

車ですかね。神奈川と比べると車社会なので、1台じゃ足りません。僕が通勤で使っているので妻用にもう1台必要かなと考えています。あとは、妻の両親に頼り過ぎているかなという心配があるくらいです(笑)。給料は下がりましたが、それは当たり前ですし、もともと無駄遣いをする方ではないので、困ってないですね。

転職を考えている人にアドバイスをお願いします。

都市部に比べて、給与だけを考えるとマイナスになると思いますが、私のように子育ての環境や、仕事の充実感などの給与以外に得られるものに価値を感じるのであれば、地方で働くのも悪くないと思います。会社の規模はやりがいには関係ないです。小さいからこそいろんなものが見えてくる良さがあります。だから今は新しい発見がたくさんあって楽しいです。それから妻の故郷で暮らすこともおすすめです。妻も実家の方が相談しやすいんですよね。妻がハッピーになれば自分もハッピーになる。今回の転職ではそれを実感しています。あと、できるだけ早くコンサルタントの方と話をすることですね。1人で活動していたときは不安でいっぱいでしたし、自分にはどんな選択肢があるのか分かりませんでした。コンサルタントの方が「林さんのキャリアを思い切り伸ばしましょう!」と励ましてくださったことで前向きになれました。相談するだけでも価値があると思います。ざっくばらんに話せますし、しっかりと自分を理解してくれた上でマッチする会社を紹介してくれると思います。

転職成功者インタビュー一覧

ページトップへ戻る